和竿」カテゴリーアーカイブ

フナ竿 & カワハギ竿修理

正月早々真鮒竿を買っていただいたので、次の竿を作り始めました。

正直な話、竹を選ぶだけで一苦労です。師匠のところで竹を探しているので、かなりの本数の中から探すことが出来ますが、それでも節がそれなりに合う竹を見つけるのは難しいです。
難しいというより、ぴったり合うのを探すのはほぼ無理なんじゃないかと思います。

それでも、それっぽいのを見繕いました。

IMG_1707

IMG_1716

穂先は削り穂を、穂持ちは高野竹、そこから矢竹で、手元は淡竹です。以前同様3本仕舞になる予定です。7本継で、仕舞寸法は60cm弱(正確に58cm)、継ぐと12尺くらいです。

左の写真は切り組んだところ、右は継ぐ部分をきしゃいだところです。

削り穂はカシューっぽいものが塗ってあるので、剥がして本漆で仕上げたいところですね。

また、修理依頼を受けているカワハギ竿の変わり塗りを研ぎ出しました。

IMG_1717

IMG_1718

左が研ぎ出す前、右が研ぎ出した後です。山が低かったので、まずは1000番の耐水ヤスリで研ぎ出して、それっぽくした後、2000番で仕上げました。

なんだかんだ言って、黒と金の組み合わせは良いですね!

水研ぎしたので、乾くのを待ってから、仕上げに入りたいと思います。

カワハギ竿修理

一週間本業で北海道へ出張でした。向こうでは最高気温がマイナスなのですが、なぜか帰ってきた方が寒く感じます。

さて、修理途中のカワハギ竿ですが、出張前に黒で山立てをしておきました。ちょうど一週間行ってきたので、良い感じに中まで乾いています。その山立てしたところに生上味を塗って金粉をふっていきます。金粉と行っても純金ではなく、単なる金色の粉です。

IMG_1700

IMG_1701

IMG_1702

最初の写真が後ろにピントがあってしまいましたが、左から金粉をふってすぐ、脱脂綿で軽くはたいた後、養生のマスキングテープを外した後です。

ちょっと山立てが低い感じもするので、研ぎには注意しないといけなさそうです。

生上味が少し残ってしまったので、ついでにビシアジと筏竿も金をふってみました。

これも主張前に山立てをしていたものですが、赤で山立てしたのち、黄色や白を混ぜながら塗り重ねて見ました。ただ、ちょうど直前に同じように塗ったワカサギ竿があまり良い色が出ていなかったので、明るくするために金をふって、その上にさらに赤を塗ってみました。

IMG_1602

IMG_1703

IMG_1704

左から、ピンクで塗ったところ。金粉をふったところ、さらに赤を塗ったところです。

こうやってみると、赤もピンクもあまり変わった感じしませんが、良い色が出てくれることを祈ります。

ヘチ竿変わり塗り終了/カワハギ竿修理下地

ヘチ竿の青も乾いたので、最後の研ぎを行いました。

image

良い感じです。最後の生上味での拭き漆がまだなので、つやがありませんが、仕上げたら良い感じになりそうです。

また、修理依頼されているカワハギ竿の下地が出来ました。強度を出すために9号の絹糸を巻いたのですが、糸目が消えるのが思ったよりも早く、一旦研ぎ上げて再度黒を塗りました。

image

もう一回黒を塗って研ぎ上げた後、変わり塗りに入ります。

ヘチ竿変わり塗り/ひとつテンヤガイド塗り

以前塗ったヘチ竿の青が乾きました。

IMG_1551

写真の色が良い色出ていませんが、ちょっとくすんだ青です。

ここで研ぎ出しても良いのですが、時間がなかったので、再度青を塗ってしました。これが乾いたら研ぎ出します。最後の研ぎになると思います。ここまでは思っていた以上に早く乾いてしまっています。明日の天気予報は雨で、さらに暖かくなるようなのでまた早く乾いてしまうかもしれません。

IMG_1556

ついでと言っては何ですが、ひとつテンヤのガイド・リールシート部も乾いていたので、再度緑を塗りました。

どうも、緑に違和感があります。特にリールシートの部分はあまり良い感じがしません。もっと濃い色が良い気がします。

IMG_1558

ヘチ竿 肘あて

ヘチ竿用の肘あてを作りました。

少し大きめの肘あてをもらっていたのですが、あまりに大きいので丸棒から作り出すことにしました。

5㎝位の丸棒を木工旋盤にセットして削り出します。

image

実は旋盤を使うのは初めてなのですが、削れていく感じがとにかく楽しいです。

ただ、削った木の粉が大量に出て、ズボンから服まで粉だらけになりました。

今回の丸棒からは二つとれそうだったので、一つは大きめにして残しておきます。
もう一つは、これから肘あての形に削っていくわけですが、まずはノミで粗く削りました。

image

カワハギ竿の修理

あけましておめでとうございます。

今年は新年早々に、フナ竿を購入いただきました。ありがとうございました。

また、以前カワハギ竿を購入した方から修理の依頼もありました。

IMG_1549

運悪く、根がかりしたところで船が動いたようで、穂持ちと印籠の接着部分がぱっくり割れてしまっています。
このヒビは、節のぎりぎりのところで止まっています。

印籠が奇麗に取れているのが助かります。この程度でしたら糸を巻きなおせば何とかなりそうです。

IMG_1550

とりあえず、巻いてある絹糸を外しました。

外したところでわかったのですが、ヒビは二カ所入っていました。

ヒビは一旦エポキシできれいに張り合わせて、錆び付け、錆び落しをした後、再度糸巻きをしました。
糸はちょっと太めの9号を使って巻き直しています。

IMG_1553

もともと、この糸が巻いてある部分は竹の強度は無いに等しいので、この程度のヒビであれば強度には影響しないと思っていますが、念のために太い糸を使いました。これで、この部分の強度は以前より強くなるはずです。

ヘチ竿再度塗り

先日軽く山を落としたヘチ竿ですが、上に青を再度塗ります。

image

上は山を削ったばかりの状態です。
まだでこぼこしています。

最後に塗ったあさぎが一番低いところに残っているため、全体的にかなり濃い青にみえてしまいます。そこでもっと明るい青を塗ってみます。

image

image

いい色です。まさしく水色です。

このまま乾いてくれれば、さぞかしいい色になるのですが、どうなるでしょか。

カワハギ・キス竿穂先

余っていたチタンの穂先を使って、カワハギ竿とキス竿を作ることにしました。

チタン穂先は、以前吉見製作所で購入したものです。以前も一度作ったのですが、まだ使っていません… ただ、作って調子を見た感じから言うと、柔らかすぎというのが本音です。そのため、先端を切り落としてしまい、カワハギ竿は超先調子の竿にすることにしました。

正直言うと、キス竿はおまけです。ワカサギ竿用にかって、穂先だけ使ってしまったグラスがあったので、それに継いだだけです。

継ぎ方は超いい加減で、グラスの先を削りそこにチタンを乗せます。そこからエポキシで固めて、さらに糸巻を巻き、漆で仕上げる算段です。

image

image

途中で糸がなくなり、別の糸で巻いています。

また、教室でナガスクジラの髭をもらいました

image

ナガスクジラの髭の穂先なんて聞いたことないですが、物は試しなので使ってみることにします。

まずはエポキシで二枚を張り合わせておきます。

image

ヘチ竿変わり塗り一回目の研ぎ

ヘチ竿の青が乾きました。思った以上に乾きが早く、本当に大丈夫かと思いながらも研いでみました。
とはいっても800番くらいで、山を落とすくらいで、まだ平滑にはしません。

image

image

上が研ぎ出す前、下が研ぎ出した後です。

写真では相変わらずわかりにくいですが、悪くない感じです。
このまま研ぎ出してしまうと下地が見えてしまいそうなので、このくらいにしておいて、さらに青を塗ることにします。

ひとつテンヤのガイドはまだ全然乾いていませんでした。触ったらべっとり手についてしまいました。

ヘチ竿変わり塗り3回目 & ひとつテンヤガイドの塗り

ヘチ竿の青が乾きました。思っていた以上に早く乾いてしまうので、ちょっと戸惑っています。
写真を取り忘れたのですが、少しくすんだ濃い水色と行ったところでしょうか…

そこで、3回目を塗ります。今度は「あさぎ」をそのままです。

image

これも塗り立ては良い色なのですが、この後良い色のままでいてくれることを祈ります。

土曜ということもあり、多少時間があったのでひとつテンヤのガイドの研ぎと、その上の色を塗りました。
ガイドの下地は、いつも塗立黒を塗って研いで・・・を繰り返しますが、今回は黒中塗を使いました。師匠によると、黒中塗りは透けにくいということで、時間が経つと覆輪やガイドの部分が薄くなってしまうのが防げたら良いと思います。

ただ、研いでみると、固まってはいるのですが、すこし柔らかい気がしますね…

その後、ガイド部分として、緑を塗りました。

image

image

穂先自体は緑で仕上げているので、それよりも少し明るくして、穂先が目立つようにと思ったのですが、手元に関してはちょっと色が合わないです。今更ですが、穂先の方と手元で色を変えようかな。

乾いたときにどんな色になっているかで決めることにします。

エアコンをつけて塗っていたのですが、塗っている途中で、漆がどんどん固くなっていくのがわかります。塗り終えるまでに2回ほど柔らかくしましたが、それでも刷毛目が残ってしまいそうです。